H30 論文 特許

設問1(1)

回答例

 パリ条約の同盟国である日本国の国民である甲(パリ条約2条(1))は、正規かつ最先である出願Aを行っている(パリ条約4条A(1))
 出願Bは、出願Aの12月の優先期間(同条C(1))の経過後に行われているため、原則、優先権の主張は認められない。
 しかし、X国は特許法条約に準拠した国内法を整備している。特許法条約とは、各国で異なる国内手続等の統一化および簡素化に関する条約であり、出願人の出願手続などにかかる負担の更なる軽減、利便性の向上を図るものである。
 特許法条約において、優先期間後の優先権主張を認めているため、出願Bの出願日が、特許法条約の規定に定める期間内である場合、特許法条約13条(2)(i)から(iv)及びパリ条約4条D(1)の規定を満たすことを条件として、優先権の主張が認められる。

所感

  • 「~。特許法条約の趣旨及び規定に言及しつつ説明せよ」。との問題に対し、趣旨の説明を一番初めに記載したり、項目に分けて記載する回答例がほとんどであった。回答の流れを考えて、3段落目の途中に、記載することにした。
  • 特許法条約13条(2)(ii)の規定が、「規則に定める期間内に申請が提出されること。」であるため、「特許法条約の規定に定める期間内である場合」と記載すると、重複しているような気がする。